暮らし・How-to
自転車のメンテナンス

自転車のボトムブラケット（BB）とクランク交換

2018.11.02

ボトムブラケット

ボトムブラケット（BB）はペダルを漕いだ際に回転する部分で、使用しているフレームによってサイズが異なり、最も一般的なクランクの接合部分が四角いスクエアタイプには 68mm・70mm ・73mmのサイズがある。

BBのサイズはノギスなどで計測しても良いのだが、既存 BBや自転車のスペック表で確認したほうが確実。

BBはボトムブラケットシェルと呼ばれる横向きのパイプ内に入っており、BB交換時にはフレームに適合する BBのサイズ選定と、使用するクランクセットの「軸長」に合わせる必要がある。

「軸長」は BBの両端にあるクランクを固定するシャフトの端から端の長さで、クランクセットによって適合する軸長は違っており、クランクセットのスペックには対応するBBのタイプと軸長が記載されている。

スクエアタイプの BBとクランクセットを交換する場合は、フロントとリアの チェーンライン を合わせる必要があるので、フレームと互換性のあるパーツを探すのが手っ取り早い。

使用工具

  • アーレンキー
    クランクを外す際に使用。（トルクレンチのみでも可）
  • ペダルレンチ
    クランクからペダルを取り外す際に使用する専用工具。（モンキーレンチでも代用可能）
  • クランク抜き
    クランクを外すための工具で、ハンドルがあるので使いやすい。
  • モンキーレンチ
    クランクリムーバーの固定などに使用。
  • トルクレンチセット
    締め付けトルクの調整に必要。
  • BBツール（BB抜き）
    ボトムブラケット を取り外す（取り付ける）ための専用工具。
  • 万能グリス
    BB をセットする際などに使用。
  • 輪業用ラチェットレンチ
    シティサイクル（ママチャリ）やルック車（なんちゃってMTBなど）で、クランクの締付けに 14mmのボルトが使用されている場合に使用。

クランクの取り外しと取り付け

  1. ペダルを外す
    ペダルレンチを使用し、ペダルを漕ぐ方向の逆側に回してクランクからペダルを外す。
  2. クランクの締め付けボルトを外す
    キーレンチを使用してクランクの締め付けボルトを外す。

シティサイクル（ ママチャリ ）や ルック車（ なんちゃってMTBなど ）で クランクの締付けに14mm のボルトが使用されている場合は 輪業用ラチェットレンチ が必要。

解説本などにはペダルの外し方に、自転車の後ろにまわり反対側のクランクを持って回す と書かれているが、ペダルが固着して全く回らない場合は、ペダルレンチをかました状態でレンチをゴムハンマーなどで軽く叩く。

クランクリムーバーはクランクの溝にパーツを取り付け、BBのシャフトに当てるパーツをねじ込むことでクランクが押される仕組みになっており、BBのシャフトを押すパーツにスクエア用とオクタリンク・ISIS用が付属しているので、パーツの付け違いに注意（スクエアタイプの BBは細い方を使用）する。

  1. リムーバーを取り付ける
    クランクにはめ込むパーツを外して、クランクに取り付ける。
  2. モンキーレンチで締め付け
    モンキーレンチでしっかりと締め付ける。
  1. クランクリムーバーをねじ込む
    クランクに取り付けたパーツにねじ込み、先端がBB のシャフトに当たると急に硬くなるが、回り始めると後は クランク が徐々に外れる。
  2. BBのシャフト露出
    同じ要領で反対側のクランクも取り外し、BBを交換しない場合はパーツクリーナーで露出したシャフトの汚れを取り、グリスアップする。
  3. 新しいクランクを取り付け
    新しいクランクにグリスが付いていない場合は締付けボルトもグリスアップし、クランクを取り付けて締付けボルトを指定トルクで固定したら換装終了。

シマノのクランクの締め付けトルクは 5 – 7 N – m 。

ボトムブラケット（ BB ）の取り外しと取り付け

ボトムブラケット（ BB ）を取り外すには、クランクを取り外した後で BB ツール を使用し、BBシェルからボトムブラケットを抜き取る。

  1. BBのシャフトを露出させる
    クランクリムーバーでクランクを外す。
  2. BBツールで緩めていく
    ギアの付いているクランク側（右側）で BB ツールをしっかり噛まし、左回しで緩めていく。
  3. BBを摘出
    緩めていくと BBを取り外せる。
  1. 反対側もパーツも取り外す
    BBを摘出したら反対側も BBツールを使用して取り外す。
  2. BBシェルを洗浄
    パーツクリーナーを使用して BBシェル内部を洗浄。
  3. BBをグリスアップ
    新しい BBのネジ山にグリスを塗ってから BBシェルに入れ、ある程度まで手で締め込む。
  1. BBツールで固定
    BBツールを使用して BBシェルにしっかりと固定。
  2. 反対側も BBシェルに入れる
    反対側もグリスアップして BBシェルに入れるが、パーツがプラスティックの場合は BBツールで締めすぎると破損するので要注意。
  3. クランクを取り付ける
    新しくなったシャフトにクランクを取り付けて作業完了。