暮らし・How-to

自転車のチェーン交換

チェーン交換の目安

自転車のチェーンは使用しているとピンとピン穴が摩耗して隙間ができ、隙間の分だけ伸びてスプロケットの歯 とチェーン が噛み合わなくなって歯飛びするようになり、その状態が続くと最悪の場合はチェーンが切れる可能性もあるため、シフトやディレイラー を調整しても歯飛びが解消しない場合や、チェーンチェッカーで 1%以上の伸び が確認できたらチェーンを交換する。

チェーンのリンクとコマ数

チェーン は 外リンク内リンク が連続した構造で、外リンクと内リンクの 1セットを 1 コマ と数え、リンク数は外リンクと内リンクの合計数 になっている。

チェーン のパッケージに記載されている 116Lや 116Linkは、リンク数が 116(58コマ)のチェーンを表している。

使用工具

  • チェーンチェッカー
    チェーン の伸び率を計測する工具。
  • チェーンカッター
    チェーンの切断・結合に使用。
  • ミッシングリンクリムーバー
    チェーンをミッシングリンクで繋いでいる場合に使用。

チェーンの取り外し

  1. チェーンチェッカーで計測
    チェーンチェッカーはツルハシのような部分を上側のチェーンに入れて計測し、1.0の方でゲージがすっぽりとチェーンに入る場合は、交換の目安である 1%の伸び率に達している。
    伸び率に達していないとチェーンチェッカーの2つの歯が浮いた状態になる。
  2. チェーンカッターをチェーンに固定
    チェーンを交換する場合はリアのシフトをローギアに合わせてから、チェーンにはめ込む感じでチェーンカッターを固定。
    チェーンの種類によっては切る位置が決まっているものもあるが、 一般的なチェーンはどこから切っても問題ない。
  3. チェーンのピンを押し出す
    固定したチェーンカッターのレバーを回し、芯をピンに真っ直ぐに当て、ピンが外側のプレートに残った状態(復元できる状態)まで押し出す。
    古いチェーンでピンを残す必要はないが、新しいチェーンを切る際の予行練習のつもりでやってみる。

チェーンの切断

新品のチェーンにはオイルが塗られており、オイルを洗浄するか否かで諸説紛々しているが、そのまま使用しても特に問題はない。

  1. 新しいチェーンを取り付ける
    チェーンは刻印がある面が表側(外側)で、両面に刻印があるものはチェーンの上側で刻印が読める状態( 下側で刻印が逆さ )になるよう、フロントギアはアウター(一番大きなギア)にかけてフロントディレイラーのチェーンガイドに通す。
  2. プーリーに正しく通す
    リアはトップギア(一番小さなギア)にかけ、スプロケットから逆S字になるようガイドプーリーのフロント側に回し、脱線防止ピン(プレート)の上(図のD)を通してテンションプーリーに掛ける。
  3. チェーンを切る
    チェーンはガイドプーリーとテンションプーリーが地面に対して垂直になる位置で、ピンを外側のプレートに引っ掛けた状態で切る。
    チェーンカッターに付属の針金をチェーンに引っ掛けると作業が楽。

チェーンの長さ調整が不安な場合は、古いチェーンと同じコマ数にする。

万が一 チェーンを切りすぎた場合は、プレートに残っているピンを逆に押し込んでチェーンを繋ぎ合わせる。

KMC Z7には SHIMANOのコネクティングピンは使用できない( SIMANOのコネクティングピンは SIMANO製の チェーンのみで使用可能)ため、KMC製のチェーンは切り過ぎに注意。

コネクティングピンでチェーンをつなぐ – シマノ製チェーン

SHIMANO製のチェーンにはチェーンをつなぐ コネクティングピン(アンプルピン)が付属しており、コネクティングピンは SHIMANO製のチェーンでのみ利用でき、SHIMANO製のチェーンでも種類によって対応しているコネクティングピンは異なる。

  1. コネクティングピンをセット
    コネクティングピンはチェーンの進行方向のアウターリンクの穴にセットすることで強度が増し、チェーンの下側で使用する。
  2. チェーンカッターで押し込む
    コネクティングピンの突き出し量が左右で同じになる位置までチェーンカッターで押し込み、余分な部分はペンチなどで折る。

10・11段チェーンなどアンプルピンを使用するモデルでは、ピンを折った箇所がわずかに突き出るようなので、使用するチェーンの取説を要確認。

コネクティングピンは再利用できず、次回チェーンを切る際もコネクティングピンを使用した箇所では切れない。

ミッシングリンクでチェーンをつなぐ – KMC製チェーン

ミッシングリンク は外リンクのプレートにピンが固定されており、固定されているピンを内リンクに通し、反対側に飛び出たピンを穴に引っ掛けてチェーンを繋ぎ、チェーンが引っ張られると固定する仕組みになっている。

ミッシングリンクについては強度の問題などで批判も多いが、チェーンもミッシングリンクも消耗品のため、使用頻度に応じてミッシングリンクも交換が必要。

  1. チェーンの両端を内リンクにする
    ミッシングリンクは外リンクと同じ形状なのでチェーンの両端は内リンクにする。
  2. ミッシングリンクを取り付ける
    チェーンの両側かわミッシングリンクのピンを通して接続。
  3. ミッシングリンクを固定
    チェーンを回転させてミッシングリンクを固定し、しばらく回して異音がするなどの問題がなければ完成。